■ 会長挨拶
この春公開され、大ヒット上映中の映画「名探偵コナン 隻眼の残像」は、長野県が舞台だそうです。その中に出てくる国立天文台 野辺山宇宙電波観測所には私も何度か訪れたことがあり、直径45mの電波望遠鏡の迫力は、今でも鮮明に覚えています。映画が公開されてから、この観測所には聖地巡礼のコナンファンが押し寄せているとのニュース記事も読みました。観測所の所長さんは「ここで子どもたちに宇宙や天文学に興味をもってもらえたら」との期待を語っておられました。映画を観て足を運んだ子どもたちが、将来研究者となり新しい発見をする。そんな夢も高まっているようです。
この記事を読んで、国立天文台准教授 縣秀彦先生の言葉を思い出しました。縣先生は、本郡旧八坂村(現大町市)のご出身で、子どもの頃から星や宇宙に興味があったそうです。その大きなきっかけとなったのは、標高の高い自宅からは星がきれいに見えたこと、そして、小学校2年生の時、八坂第一小学校の理科室で先生に見せてもらったテレビ映像、アポロ11号の月面着陸とアームストロング船長が月面に降り立つ姿だと語っておられました。
4月末、白馬村のギャラリーで、写真家の宮田紀英さんの個展を拝見しました。宮田さんは池田町在住で、環境コンサルティング会社にお勤めの傍ら、安曇野を拠点に蝶や蛾の観察や撮影を中心に行っておられます。蝶はみんなから好かれ、蛾は嫌われ者とのイメージがありますが、宮田さんの写真を見ると、蛾も美しく、かわいらしい姿に見えてきました。私は宮田さんに、「蝶や蛾に興味をもたれたのは何がきっかけですか?」と質問してみました。すると「小学校の生活科の授業です」と即答されました。当時の担任の先生の影響が大きかったことを知り、教師として背筋が伸びる思いがしました。
未来を創るのは目の前の子どもたちです。子どもたちに何かきっかけを与えてあげることは、我々大人の役割であり使命であると言えます。 私たち教職員は、日々子どもに関わって生活しています。故に、それぞれ一人一人が、自分のもつ専門性を生かし、子どもたちに、何らかの魅力や楽しさを伝えられる者でありたいと思います。
そのために必要なのは、私たち自身が学び続けることです。北安曇教育会は、会員が互いに磨き合い、支え合い、力量を高めていく会です。そして、北安曇教育会は、学び続ける者への伴走者でありたいとも考えています。皆で集い、繋がり、共に学び合っていきましょう。
本教育会にとって大切な研修の場として、信濃木崎夏期大学があります。大正6年、わが国初の夏期大学として開設され、今年で108回目の開講を迎えます。本年度も運営組織である信濃通俗大学会の理事の皆様をはじめ、多くの方々のご尽力により、各分野を代表する先生方を講師にお招きできることになりました。信濃公堂での一流の講師陣による講義は、私たちの知的好奇心を擽り、視野を広げ、新たな学びを進める意欲づけともなっています。まさに、生涯学び続ける者にとって要となる学びの場です。同時に、北安曇に集う教職員にとっては、夏期大学の運営に携わる中で、共に汗を流し、語り、笑い合い、互いのよさを知り、同僚性を育む貴重な研修の場となっています。
信濃木崎夏期大学は、今年も8月1日から6日間の日程で開講いたします。教職員の皆様はもちろん、地域住民の皆様、県内外からの皆様のお越しを心よりお待ちしております。
北安曇教育会は本年度140周年を迎えました。これまで築いてきた伝統を大切にすると同時に改善も図りながら、引き続き「教職員の職能向上」や「学校教育の振興」、並びに「信濃木崎夏期大学の運営」に関する様々な事業等を企画推進して参ります。
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